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SLIMスリム

SLIMとは

SLIM[スリム]は、宇宙航空研究開発機構[略称:JAXA]が開発している『日本で2番目の無人月着陸実験機』です。打ち上げは2022年度、日本のHー2Aロケットで打ち上げられる予定です。当初は日本初の月面着陸機となる予定だったのですが、幾度かの計画延期により、その座は『OMOTENASHI』に明け渡すことになりました。

SLIMの目的は、主に2つです。1つは月面の降りたい場所に降りれる、『ピンポイント着陸技術』の実証です。これまでの諸外国の月面探査機は、降りたい場所から実際に着陸した場所が数kmずれる事がありましたが、それと比較してSLIMは誤差100m以内の着陸を目指します。

この着陸は事前に取得した月面のクレーター(隕石衝突によりできた穴)地図と照合して、自分の位置を把握してピンポイントで着陸を目指すものです。ちなみに月面クレーター地図は、日本の月探査機「かぐや」やアメリカの月探査機「LRO」で取得されたデータです。

もう一つの目的は探査機の軽量化実証です。月は地球から38万kmと遠く、どんなロケットでも投入できる質量は比較的少なくなってしまいます。探査機を小さく作れる技術があれば、将来作る月探査機や有人月着陸船でより多くの調査機器や物資を積んだり、低コストで打ち上げられるメリットがあります。

着陸場所は、隕石により月面内部物質が露出している可能性がある「SHIOLI」(シオリ)クレーター付近の予定です。この探査機の開発・運用で得られた結果は、将来の月探査である月面極域探査計画や、月面サンプルリターン計画「ヘラクレス」に生かされる予定です。

参考ページ

宇宙探査機

人工衛星

宇宙船

宇宙ステーション