JUICEジュース
JUICEとは?
JUICE(ジュース)は、ヨーロッパ宇宙開発機関[通称:ESA]が主導する木星氷衛星探査計画です。探査目標は木星、及び巨大衛星「エウロパ」「カリスト」そして「ガニメデ」です。主導はESAですが、日本やアメリカも参加しています。日本は観測機器の一部開発・提供、及び日本人科学者が共同研究者として参加しています。
JUICEの目的は様々ありますが大きくは2つ。1つは太陽系の成り立ちを調べる事です。木星は地球の300倍の質量を持ち、太陽系形成に大きな役割を果たしていると考えられています。しかし木星は巨大ガス惑星で分厚い大気層に阻まれ、その下にある木星形成時の物質を調べる事は困難です。そこで、その木星形成時の物質が残っているとされる、木星の衛星群を調べる事で、太陽系成り立ちを解き明かす事を目指しています。
もう1つは地球外生命の可能性調査です。太陽系で生命体の存在が確認されているのは、地球のみです。近隣の月や火星に生命が存在している証拠は、今のところ見かかっていません。一方「ガニメデ」「エウロパ」[カリスト]の表面は氷で覆われており、その地下には液体の水、つまり海の存在が有望視されています。生命が存在しやすい内部海の存在、その環境を調査する事が目標です。
JUICE探査機は2023年に南米ギアナ宇宙センターから打ち上げられ、2031年に木星近傍に到着、「カリスト」「エウロパ」を探査しつつ、2034年に「ガニメデ」周回軌道へ投入されます。このミッションは10年以上に及ぶ、巨大ミッションです。
ガリレオ衛星とは?
地球の衛星は月のみですが、巨大惑星である木星には80個ほどの衛星が発見されています。その中でも月並、或いは月以上に大きい衛星は4つ、「ガニメデ」「イオ」「エウロパ」「カリスト」があります。これらはガリレオ・ガリレイに発見された為「ガリレオ衛星」と呼ばれています。
時系列
- 2023年
- アリアン5ロケットで打ち上げ
- 2031年
- 木星圏に到着
- 2034年
- ガニメデ周回軌道へ投入