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情報収集衛星IGS

情報収集衛星とは

情報収集衛星(略称:IGS)は、日本政府が運用している地上観測衛星群です。防衛・災害対応の為の衛星とされていますが、事実上の軍事偵察衛星です。分解能などの性能は安全保障上の機密とされていて、詳細は公表されていません。管轄は防衛省ではなく、内閣府情報機関の内閣情報調査室(通称:内調)となっています。IGSの製作は三菱電機が担当しています。

IGSは主に2種類あります。1つは光学衛星、これは普通のカメラと同じく可視光を捉える衛星です。宇宙空間で運用できるよう改造されたデジタルカメラとも言えます。分解能は30cm~1m程度と推定されています。分解能が高く精度の良い画像が撮影できますが、観察対象上空に雲があった場合や夜間には撮影できない欠点があります。

もう1つはレーダー衛星で、これは電磁波を使って撮影します。分解能は50cm~1m程度と推定されています。分解能は前述の光学衛星より低いのですが、その代わり雲があった場合や夜間でも撮影できます。IGSシリーズはこの2種類の衛星を使って、地上を観察しています。その他、光学・レーダー衛星のデータを衛星・地上間を高速転送する為のデータ中継衛星があります。

導入の発端は北朝鮮による核実験・弾道ミサイル発射実験です。日本政府はこれを偵察する為に、IGSの開発を決定。2022年現在、低軌道に8機(光学衛星3機、レーダー衛星5機、データ中継衛星1機)の衛星を配備して、地球上の特定の地点を最低でも24時間に1回監視する態勢を整えています。衛星寿命は5年~10年程度ですので、その度に新しく性能が向上した衛星を打ち上げています。将来的には光学衛星4機、レーダー衛星4機、データ中継衛星2機の合計10機体制の確立・運用が計画されています。

名目上は多用途目的なので災害時の運用も想定されていますが、実質的な目的が軍事用途といった事もあり、情報開示が非常に制限されています。災害時にも使用されているのですが、性能を隠すためにわざと解像度を落とした画像を提供する事もあり、運用方法の改善が求められます。

参考ページ

宇宙探査機

人工衛星

宇宙船

宇宙ステーション